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第29回 日本消化器関連学会週間(JDDW 2021)

がんゲノム医療の現状と将来展望

2021年11月06日 06:40

3名の医師が参考になったと回答 

統合プログラム6(ワークショップ)

本日 14:00〜17:00 第6会場

司会 竹原 徹郎氏 大阪大大学院・消化器内科学
松原 久裕氏 千葉大大学院・先端応用外科学
武藤 学氏 京都大大学院・腫瘍薬物治療学
演者 大山 広氏 山梨県立中央病院・ゲノム解析センター、千葉大・消化器内科
松林 宏行氏 静岡がんセンター・ゲノム医療推進部、静岡がんセンター・内視鏡科
池澤 賢治氏 大阪国際がんセンター・肝胆膵内科
堀口 繁氏 岡山大・消化器内科
佐々木 和人氏 東京大・腫瘍外科
高田 弘一氏 札幌医大・腫瘍内科
山田 岳史氏 日本医大・消化器外科
村岡 優氏 山梨大・消化器内科
村井 大毅氏 大阪大・消化器内科
Sun Mi Lee氏 Jeju National University Hospital
徳長 鎮氏 千葉大附属病院・消化器内科

 2019年にがん遺伝子パネル検査が保険適用され、今年(2021年)8月にはリキッドバイオプシー検査も保険適用となるなど、この数年でがんゲノム医療は大きな進展を遂げている。また、国立がん研究センターのがんゲノム情報管理センター(C-CAT)に登録された検査データは1万8,000例超に上るなど、がんゲノム医療体制は着実に整備されつつある。本セッションでは、がん遺伝子パネル検査における自施設での独自の取り組みや腫瘍マーカー、サブタイプ分類に関する研究結果など、がんゲノム医療に関する最新の知見が幅広く取り上げられる。司会の竹原徹郎氏は「がんゲノム医療における現在と未来、臨床と研究という視点で議論を展開したい」と述べる。

ゲノム医療のホットトピックスが結集

 本セッションは11の演題で構成される。トップバッターの大山広氏は、自施設で作成した12のがん種に対するがん遺伝子パネル検査の取り組みを紹介。続く松林宏行氏は、日本ではまだ検討数が少ない消化器がんにおけるマイクロサテライト不安定性(MSI-H)の特徴を報告する。続いて、胆膵がんにおけるがん遺伝子パネル検査の現状に関し、池澤賢治氏と堀口繁氏が報告する。

 佐々木和人氏は、薬事承認と保険適用に向けて準備が進められている東京大学独自のがん遺伝子パネル検査について、今年1月までの200例の解析結果や有用性を提示。高田弘一氏は、自施設で二次的所見(PGPV)同定のために取り組んでいる認定遺伝カウンセラー(CGC)との連携体制を紹介する。山田岳史氏は血液、尿、術中洗浄腹水の検体を用いて、がん遺伝子の空間的・時間的不均一性を同定。肝細胞癌については、村岡優氏と村井大毅氏がそれぞれ、リキッドバイオプシーの標的マーカーや免疫療法における分子サブタイプの探索結果を報告する。

 海外からは、Sun Mi Lee氏が虫垂粘液性腫瘍のグレード分類に有用なマーカーの同定について報告。徳長鎮氏は次世代シークエンサーを用いたバレット食道(BE)および食道腺癌(EAC)における日本と欧米の類似点や差異の検討結果を解説する。

 竹原氏は「多くの優れた演題を応募いただき、がんゲノム医療について現状の問題点をしっかり踏まえた構成になった。ウェブと実地を問わず、多くの先生方にお集まりいただきたい」と参加を呼びかけている。

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