(JGES Core Session) Interventional EUS: エビデンスと新たな展開
2022年10月27日 06:30
162名の医師が参考になったと回答
シンポジウム1 提案:日本消化器内視鏡学会
10月27日 14:30〜17:00 第1会場(福岡国際センター アリーナ)
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特別発言1 (前回のまとめ) |
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特別発言2 |
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超音波内視鏡下(EUS)穿刺技術を応用したInterventional EUSは近年目覚ましい進歩を遂げ(表)、今もなお発展中である。日本消化器内視鏡学会が昨年(2021年)5月の第101回総会以来、Interventional EUSをテーマに企画したCore Session(全4回)の最終回となる本セッション。安田一朗氏とともに司会を務める木田光広氏は「日本のInterventional EUSを牽引する9施設から、Interventional EUSの有効性および安全性に加え、解決すべき課題や新たな展開についても発表される予定だ」と話す。
表.Interventional EUSの歩み
(木田光広氏提供)
EUS-BDが5演題、EUS-PDが4演題
冒頭の特別発言1では、第103回日本消化器内視鏡学会総会で行われた第3回Core Sessionで司会を務めた糸井隆夫氏が、この20年におけるInterventional EUSの進歩を概説するとともに、新たな治療法を紹介する。
続く9演題のうち、前半の5つは胆道に関する講演が行われる。胆道狭窄の第一選択は内視鏡的逆行性胆道膵管造影(ERCP)を用いた経乳頭的胆道ドレナージだが、困難例には代替として超音波内視鏡下胆道ドレナージ(EUS-BD)が有用とされている。白田龍之介氏はERCPが困難な胆道狭窄例を良性・悪性に分け、超音波内視鏡下胆管胃吻合術(EUS-HGS)の安全性について報告。小嶋啓之氏は経乳頭的胆道ドレナージが困難な急性胆管炎例に対する緊急または早期の超音波内視鏡下胆管消化管吻合術(EUS-HES)の有効性および安全性を発表する。
EUS-HGS施行において、ステントの腹腔内迷入は回避すべき偶発症である。西岡伸氏は、近年使用可能となったLaser cut型金属ステントの安全性をBraded型と比較した検討について報告する。
経乳頭的胆道ドレナージが困難な悪性胆管閉塞症例に対するEUS-HGS+順行性ステント留置併用(EUS-AS+HGS)に関する演題は2件。幡丸景一氏はEUS-HGSとの比較、岩下拓司氏は経皮経肝胆管ステント留置(PTBD)との比較において、有用性および安全性を検討した結果を紹介する。
後半は膵臓に関する4つの演題が発表される。渡辺真郁氏は、データの集積がいまだ十分とは言い難い術後膵管消化管吻合部狭窄に対する内視鏡的膵管ドレナージ〔シングルバルーン小腸内視鏡下ERCP(SBE-ERCP)または超音波内視鏡下膵管ドレナージ(EUS-PD)〕の中・長期的な治療成績について報告。
急性膵炎後の膵周囲液体貯留(PFC)に対する超音波内視鏡下経消化管ドレナージ(EUS-TD)および内視鏡的ネクロセクトミー(EN)の有害事象対策について岩野光佑氏が、急性膵炎後のWalled-off necrosis(WON)に対する超音波内視鏡下膵仮性囊胞ドレナージ(EUS-PCD)後のstep up治療におけるENとドレナージ追加を比較検討した後ろ向き多施設共同研究の結果を辻前正弘氏がそれぞれ発表予定だ。
松本和幸氏は、今後の発展が大いに期待される膵神経内分泌腫瘍(PNEN)に対する超音波内視鏡下エタノール注入療法の可能性について発表。最後に、五十嵐良典氏がセッション全体を通した特別発言で締めくくる。
進展が目覚ましいInterventional EUSであるが、施行可能な施設は限られる。木田氏は「各演題には演者からのメッセージが込められている。Interventional EUSの普及に向け、受け取ったメッセージを自施設に持ち帰り、日常臨床に生かしてもらいたい」と広く聴講を呼びかけている。
第65回 日本消化器病学会大会 | 会長 名越 澄子 埼玉医科大学総合医療センター 消化器・肝臓内科 |
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第106回 日本消化器内視鏡学会総会 | 会長 塩谷 昭子 川崎医科大学 消化器内科 |
第27回 日本肝臓学会大会 | 会長 島田 光生 徳島大学大学院 消化器・移植外科学 |
第21回 日本消化器外科学会大会 | 会長 大段 秀樹 広島大学大学院 消化器・移植外科学 |
第61回 日本消化器がん検診学会大会 | 会長 日山 亨 広島大学保健管理センター |