内科と外科のコラボレーション:低侵襲治療の展開≪ビデオ≫
2022年10月28日 06:30
192名の医師が参考になったと回答
統合プログラム3(パネルディスカッション)
10月28日 9:00~12:00 第3会場(福岡サンパレス パレスルーム)
司会 |
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超高齢社会に突入した日本において、患者への身体の負担を最小限に抑える低侵襲治療のさらなる進歩と普及は喫緊の課題といえる。本セッションでは、消化器内視鏡治療を中心とした知見を集積してきた内科医と、腹腔鏡視下手術の知見を培ってきた外科医の技術を融合させることで、新たな低侵襲治療を模索するとともに、今後の進むべき方向性について検討。司会を務める井上晴洋氏は「消化器内視鏡学会、消化器病学会、消化器外科学会が統合した、まさにJDDWらしいセッション。内科と外科のコラボレーションにより実現する低侵襲治療の最前線を紹介したい」と意気込む。
着実な進歩を見せる低侵襲治療
全ての消化管にまたがる12演題から成り、実際の治療手技を動画で紹介しながら各施設の治療成績を発表、全演題終了後に総合討論の時間も設ける。
最初に中島尚氏がZenker憩室(咽頭食道憩室)に対する自施設での内視鏡的治療の後ろ向き解析結果を発表する。食道領域では鬼丸学氏が上部消化管粘膜下腫瘍(SMT)に対する内視鏡および腹腔鏡による低侵襲治療、川久保博文氏が食道胃接合部(ECJ)上のSMTに対する腹腔鏡内視鏡合同手術(LECS)の成績を報告する。
胃領域については3演題を予定。胃SMTに対する治療においてはclassical LECSをはじめ、非穿孔式内視鏡的壁内反切除術(NEWS)などさまざまな低侵襲治療の手法が開発されてきた。水谷浩哉氏はこれらの低侵襲治療の選択と妥当性を考察、前田有紀氏は内視鏡的全層切除術(EFTR)の有用性を検討する。また、平松良浩氏は胃がんに対するセンチネルリンパ節ナビゲーション手術(SNNS)の現状と展望について発表する。
セッションの後半は、腸関連領域4演題および消化管全体に関わる2演題で構成。高橋広城氏は腹腔内から腸管内を可視化すべく開発した、新たな腫瘍位置同定法を解説する。矢野弘樹氏は大腸腫瘍に対する自施設での治療成績、朝山直樹氏は大腸に対する内視鏡的粘膜下層剝離術(ESD)困難症例におけるLECSの有用性について報告。山村健史氏は自ら考案した歯状線近傍下部直腸病変に対する内視鏡と経肛門的切除術のコラボレーション治療を紹介する。
消化管領域全体に関わる演題として、港洋平氏は胃、十二指腸、大腸における腹腔鏡補助下および腹腔鏡合同での内視鏡治療成績を報告。多田尚矢氏は消化管術後縫合不全・続発性瘻孔に対するover the scope clip(OTSC)の有用性を探索した多施設研究について発表する。
井上氏は「外科領域、内科領域はそれぞれ確立された技術と知見を持っているが、両者の境界領域においてはいまだ進展の余地があり、現在も一歩一歩着実に低侵襲治療の手技は向上している。本セッションでは、外科医と内科医の知見の融合による工夫点が随所にちりばめられている。ぜひとも多くの方に楽しんでいただきたい」と呼びかけている。
第65回 日本消化器病学会大会 | 会長 名越 澄子 埼玉医科大学総合医療センター 消化器・肝臓内科 |
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第106回 日本消化器内視鏡学会総会 | 会長 塩谷 昭子 川崎医科大学 消化器内科 |
第27回 日本肝臓学会大会 | 会長 島田 光生 徳島大学大学院 消化器・移植外科学 |
第21回 日本消化器外科学会大会 | 会長 大段 秀樹 広島大学大学院 消化器・移植外科学 |
第61回 日本消化器がん検診学会大会 | 会長 日山 亨 広島大学保健管理センター |