心不全リスク低減、SGLT2阻害薬が他剤に優越
糖尿病治療薬4剤のhead-to-head研究
2024年07月18日 05:00
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糖尿病治療薬のSGLT2阻害薬やGLP-1受容体作動薬は、主に動脈硬化性心血管疾患(ASCVD)、心不全(HF)、慢性腎臓病(CKD)などを合併した2型糖尿病の高リスク例に使用される。糖尿病患者のHF有病率は2割超との報告もあり、糖尿病診療において心血管リスクの管理は欠かせないが、糖尿病治療薬が心血管低リスク例に及ぼす影響は明らかでない。米・Harvard Medical SchoolのHelen Tesfaye氏らは、HF低~中リスクの2型糖尿病例を対象としたSGLT2阻害薬、GLP-1受容体作動薬、DPP-4阻害薬、スルホニル尿素(SU)薬に関する後ろ向きhead-to-head研究を実施。「GLP-1受容体作動薬と比べ、SGLT2阻害薬はHFによる入院(HHF)のリスクをより低下させた」と第84回米国糖尿病学会(ADA 2024、6月21~24日)で報告した(関連記事:「心不全患者の転帰、エンパがダパに勝る」「2型糖尿病の第二選択薬、最も有効なのは」)。