抗血小板2剤併用は「個別を重視」
欧州心臓病学会(ESC)は、欧州心臓胸部外科学会(EACTS)と共同で、冠動脈疾患(CAD)患者における抗血小板薬2剤併用療法(DAPT)に関するガイドライン(GL)のフォーカスアップデートを発表した。今回の改訂では、患者特性やリスクに応じた個別アプローチに重点が置かれ、最新の知見を反映したリスク評価やDAPTの至適期間などが盛り込まれた...
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PCI施行AF患者の出血リスク低減
ステント留置を伴う経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を施行した非弁膜症性心房細動(NVAF)患者における2剤併用抗血栓療法(ダビガトラン+抗血小板薬)と3剤併用抗血栓療法〔ワルファリン+抗血小板薬2剤併用療法(DAPT)〕による安全性および有効性を比較した初の試験であるRE-DUAL PCI試験。欧州心臓病学会(ESC 2017...
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AFの二次イベントリスクが明らかに
スウェーデンにおける初発心房細動(AF)患者約50万例の登録データを基に、発症後10年間の二次性イベントの発症リスクを検討したところ、男性では致死性または非致死性の急性心筋梗塞(AMI)、女性では虚血性脳卒中(IS)の発症リスクが最も高く、これらのリスクは年々増加傾向にあることが明らかとなった...
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AF患者へのDOAC処方が急増/欧州の大規模レジストリ研究から
欧州における心房細動(AF)診療に関する大規模前向きレジストリ研究により、AF患者に対する抗血栓療法として8割以上で経口抗凝固薬(OAC)が処方されており、中でも直接作用型経口抗凝固薬(DOAC)の割合が急増している実態が浮き彫りになった。イタリア・University of BolognaのGiuseppe Boriani氏が...
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DOACとアスピリンの併用でMACE低減
カナダ・McMaster UniversityのJohn W. Eikelboom氏らは、冠動脈疾患(CAD)および末梢動脈疾患(PAD)患者を対象に直接作用型経口抗凝固薬(DOAC)リバーロキサバンの心血管イベント再発予防効果を検証した第Ⅲ相試験COMPASS※の最終解析結果を欧州心臓病学会(ESC 2017、8月26~30日、バルセロナ)で報告した...
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血圧Jカーブの機序は説明できず
45カ国で安定冠動脈疾患(CAD)を合併する高血圧患者3万2,703例を登録したCLARIFY Registry研究では、拡張期血圧(DBP)70~79mmHgを底辺として、それより高値でも低値でも心血管イベントのリスクが上昇するというJカーブの関係が示されていた。フランス・Université Paris DiderotのEmmanuelle Vidal-Petiot氏は...
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果物、野菜は心血管疾患の予防に直結せず
果物・野菜・豆類の摂取量が心血管疾患(CVD)罹患率や全死亡率の低下に影響するかどうかを検討した大規模前向きコホート研究PUREの主要結果をカナダ・McMaster UniversityのAndrew Mente氏が欧州心臓病学会(ESC 2017、8月26~30日、バルセロナ)で報告した。「果物・野菜・豆類の摂取は死亡率の低下と関連が認められたが...
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心電図遠隔診断でAF診断率が向上
携帯心電図モニター『AliveCor Kardia』(写真、米国・AliveCor社製)を用いて、週2回患者が記録した心電図(ECG)を医療従事者に送信、遠隔解析することで、定期通院に比べて心房細動(AF)の診断率が向上することが、ランダム化比較試験(REHEARSE-AF※)で示された。英・Swansea UniversityのJulian P.J. Halcox氏らが...
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急性心筋梗塞に酸素投与の効果なし
心筋梗塞が疑われる患者に対する酸素療法の是非をめぐっては、AVOID試験で酸素投与群の梗塞サイズが空気投与群より大きいことが示されてから、その有害性に関する懸念が生じた(Circulation 2015; 131: 2143-2150、関連記事「急性心筋梗塞の酸素は"AVOID"する?」)。このほどスウェーデン・Karolinska InstituteのRobin Hofmann氏は...
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新機序LDL-C低下薬、1年後も安全性確認
新機序でLDLコレステロール(LDL-C)を低下させるPCSK9合成阻害薬inclisiranの第Ⅱ相試験ORION-1の1年追跡データを、英・Imperial College LondonのKausik K. Ray氏が欧州心臓病学会(ESC 2017、8月26~30日)で発表。「危惧すべき安全面での新しい問題は見られず、第Ⅲ相アウトカム試験への準備が進行中だ」と述べた...
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冬日は要注意、気温低下が心筋梗塞の引き金に
スウェーデン・Lund UniversityのMoman Mohammad氏らは、スウェーデンの心筋梗塞患者28万例以上を対象とした16年間の観察研究で、気温が心筋梗塞の外部トリガーであることが示唆されたと、欧州心臓病学会(ESC 2017、8月28~31日)で報告した。ST上昇型心筋梗塞(STEMI)と非STEMI、高齢者や糖尿病患者などのサブ解析...
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「抗炎症作用のみの薬剤」で動脈硬化予防
抗炎症作用のみを有し脂質低下作用を有さないヒト型インターロイキン(IL)-1β抗体薬カナキヌマブによる心血管疾患リスク低減を検討する第Ⅲ相試験CANTOS※の結果、「同薬による心血管イベント抑制効果が証明され、新しい動脈硬化性疾患予防への可能性が示された」と米・Harvard UniversityのPaul M. Ridker氏が欧州心臓病学会(ESC 2017、8月26〜30日)で発表した...
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コーヒーの多量摂取が死亡リスク低下に関連
コーヒーが、健康的な食生活の一部になるかもしれない。スペイン・Hospital de NavarraのAdela Navarro氏らは、スペインの中年大卒者約2万人を対象とした前向きコホート研究の結果から、1日のコーヒー摂取量が多い人ほど全死亡率が有意に低下することが示されたと、欧州心臓病学会(ESC 2017、8月26~30日)で報告した...
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追悼と警備強化の中、ESCが開幕
スペイン・バルセロナの中心街で起きたテロ事件から1週間余り。8月26日、同地で欧州心臓病学会(ESC 2017、8月26〜30日)が幕を開けた。事件翌日にESCは、犠牲者らへの追悼の意を表するとともに、安全対策の強化を行うことで予定通りに学会を開催する趣旨の声明を公式サイトで発表していた...
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