世界肺癌学会議、カナダ・トロントで開幕
世界肺癌学会(IASLC)が主催する第19回世界肺癌学会議 (19th World Conference on Lung Cancer; WCLC 2018)が、9月23日にカナダ・トロントで開幕した。WCLCは、肺がんおよびその他の胸部悪性腫瘍に特化する世界最大の学術会議で、世界100カ国以上から7,000人以上が集う。この数年間で肺がん治療は劇的な変化を遂げている中で、同学会の参加者は年々増加しており...続きを読む
低線量CTによる肺がん検診で死亡リスク低下
低線量ヘリカルCT(低線量CT)を用いた肺がん検診の有効性について、1万5,000例を超える地域住民ベースで評価したランダム化比較試験(RCT)NELSONから、肺がんによる死亡リスクは肺がんのリスクが高い男性で10年間に26%、女性では39%減少することが示された。オランダ・Erasmus MC University Medical Center RotterdamのHarry J. de Koning氏が第19回世界肺癌学会議(WCLC 2018、9月23~26日、トロント)で報告した...続きを読む
ROS1/TRK阻害薬entrectinibで深く持続的な奏効
ROS1/トロポミオシン受容体キナーゼ(TRK)阻害薬entrectinibの有効性と安全性を評価した3件の第Ⅰ/Ⅱ相試験の統合解析から、ROS1融合遺伝子陽性(ROS1陽性)の進行非小細胞肺がん(NSCLC)に対し、entrectinibは臨床的に意義のある深い奏効をもたらし、持続的な効果を発揮することが示された。また、有害事象の多くは...続きを読む
次世代ALK阻害薬、がん増悪リスクを51%低減
ALK阻害薬未治療で局所進行性または転移性のALK遺伝子転座変異陽性非小細胞肺がん(NSCLC)患者を対象に、次世代ALK阻害薬であるbrigatinibの有効性と安全性をクリゾチニブと比較検討した第Ⅲ相試験ALTA-1L※の中間解析結果が明らかになった。同試験では、brigatinib群においてクリゾチニブ群と比べて無増悪生存期間(PFS)の有意な延長が認められ、病勢進行または死亡のリスク...続きを読む
実臨床でもアファチニブの用量調整は有用
上皮成長因子受容体(EGFR)遺伝子変異陽性の進行非小細胞肺がん(NSCLC)に対し、一次治療としての第二世代EGFR-TKIアファチニブの投与をリアルワールド(実臨床)で評価した非介入観察研究RealGiDoから、用量調整を行うことで有効性を低下させることなく、薬物有害反応(ADR)の頻度と重症度が低下することが示された。臨床試験の知見が実臨床でも確認される...続きを読む
未治療小細胞肺がんに抗PD-L1抗体が奏効
未治療の進展型小細胞肺がん(ES-SCLC)に対し、標準治療である化学療法に抗PD-L1抗体のアテゾリズマブを追加することで、全生存期間(OS)および無増悪生存期間(PFS)が有意に延長したとする二重盲検プラセボ対照第Ⅲ相試験IMpower133の結果が明らかになった。米・Georgetown UniversityのStephen V. Liu氏が第19回世界肺癌学会議(WCLC 2018、9月23~26日、トロント)で報告...続きを読む
Ⅲ期NSCLCの維持療法に新たな標準治療
免疫チェックポイント阻害薬である抗PD-L1抗体デュルバルマブについて、化学放射線療法施行後に進行が認められなかったⅢ期(局所進行性)の切除不能非小細胞肺がん(NSCLC)患者を対象に、維持療法としての有効性・安全性を検証した第Ⅲ相二重盲検プラセボ対照ランダム化比較試験PACIFICの結果から、既報に比べ有意な無増悪生存期間(PFS)の延長に加えて、全生存期間(OS)でも有意な延長が認められ、死亡リスクは32%減少したことが...続きを読む
非小細胞肺がんの予後は女性の方が良好
約1,000例の非小細胞肺がん(NSCLC)患者を前向きに追跡した症例集積研究であるSWOG S0424から、全生存期間(OS)は男性よりも女性の方が長いことが確認された。男女別および喫煙歴の有無別で4群に分けた解析では、OSは喫煙歴がない女性で最も長く、次いで喫煙歴がある女性が続き、喫煙歴がある男性で...続きを読む