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第43回サンアントニオ乳がんシンポジウム

下村氏が詳説!SABCS 2020の重要演題

 〔編集部から〕今月(12月)、第43回サンアントニオ乳がんシンポジウム(SABCS 2020、12月8〜11日、ウェブ開催)が開催されました。今回は例年以上に臨床医にとって豊作だった(充実していた)とする声もあるようです。Medical Tribuneウェブでは、国立国際医療研究センター乳腺・腫瘍内科の下村昭彦氏に、とりわけ臨床的に重要だと考えられる3題について、詳細に解説/考察...

乳がん注目のADC、Trop-2にかかわらず奏効

 抗Trop-2抗体とイリノテカンの活性代謝産物SN-38を結合させた抗体薬物複合体(ADC) sacituzumab govitecanは、米食品医薬品局(FDA)により、進行トリプルネガティブ乳がん(TNBC)に対して迅速承認されている。米・University of CaliforniaのSara A. Hurvitz氏らは、進行TNBC患者の三次治療におけるsacituzumab govitecanの有効性と安全性を、担当医が選択した化学療法を対照に検証した第Ⅲ相ランダム化比較試験ASCENTの探索的バイオマーカー解析...

乳がん術後アベマシクリブでiDFS改善

 ホルモン受容体陽性HER2陰性で再発または遠隔転移を来した高リスクの早期乳がん患者を対象に、術後療法としての標準内分泌療法へのCDK4/6阻害薬アベマシクリブの上乗せ効果を検証した非盲検第Ⅲ相臨床試験monarchEでは、中間解析で有望な結果が示されている(関連記事:「術後アベマシクリブが高リスク早期乳がんで奏効」)。米・University of PittsburghのPriya Rastogi氏は、同試験の主解析においても...

TNBCへのAKT阻害薬ipatasertibでPFS延長せず

 第Ⅲ相ランダム化比較試験IPATunity130ではPI3KCA/AKT1/PTEN変異を有する切除不能な局所的進行性または転移性乳がんを対象に、一次治療におけるパクリタキセルへのAKT阻害薬ipatasertib上乗せの有効性および安全性を検討している。第43回サンアントニオ乳がんシンポジウム(SABCS 2020、12月8〜11日、ウェブ開催)ではトリプルネガティブ乳がん(TNBC)を対象としたコホートA...

未治療TNBCへのペムブロ併用効果が堅固に

 切除不能で局所再発性または転移性の未治療トリプルネガティブ乳がん(TNBC)患者を対象に、抗PD-1抗体ペムブロリズマブと化学療法の併用療法を化学療法単独を対照に検証した第Ⅲ相ランダム化比較試験KEYNOTE-355。主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)については、第56回米国臨床腫瘍学会(ASCO 2020)で報告され、PD-L1陽性例における有意な延長が示され、...

術後パルボシクリブの上乗せ効果認められず

 転移性乳がん患者におけるCDK4/6阻害薬パルボシクリブと内分泌療法の併用は、無増悪生存期間(PFS)や全生存期間(OS)を改善するとの報告があるものの、パルボシクリブが術前補助化学療法後の再発を抑制するか否かについては明らかになっていない。ドイツ・German Breast GroupのSibylle Loibl氏らは、術前化学療法後の再発リスクが高いホルモン受容体陽性HER2陰性早期乳がんを対象に、術後療法における内分泌療法へのパルボシクリブの上乗せ効果を検証した第Ⅲ相プラセボ対照ランダム化比較試験PENELOPE-Bを...

リンパ節転移陽性閉経後乳がんは化学療法不要

 年齢および21遺伝子アッセイ(Oncotype DX乳がん再発スコア検査)に基づき算出された再発スコア(Recurrence Score;RS)により、腋窩リンパ節転移陰性のホルモン受容体(HR)陽性HER2陰性早期乳がんにおいて、内分泌療法に対する化学療法の上乗せ効果を予測できることが示されている。米・Glenn Family Breast Center at Winship Cancer Institute of Emory UniversityのKevin Kalinsky氏らは、第Ⅲ相ランダム化比較試験RxPONDERの結果から、腋窩リンパ節転移陽性例でもRSと閉経状態により術後化学療法の上乗せ効果を予測でき、また閉経後乳がんでは...

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