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日本総合健診医学会第48回リポート

包括的な健康管理支援で健診受診率が向上

 産業保健活動を通じ、健康診断から予防接種、二次検査(健診後の精密検査)、ストレスチェックまでを総合的に実施している医療法人は少ない。東京桜十字予防医療・クリニック事業部長の岬昇平氏は、各企業内に設置された安全衛生委員会を主軸として、健康管理サービスを包括的に提供する桜十字グループの取り組みについて、第48回大会日本総合健診医学会(2月7~8日)で報告。健康診断受診率の向上に加え、がん検診の受診率を高水準に維持している事例を紹介した。

胆道がん早期発見のポイントとは

 厚生労働省によると、肝胆膵がんは2017年における日本の部位別に見たがん死亡者数で男女とも10位以内に入っている。また、発見が難しく予後不良なケースが多く、治療選択に難渋することもある。国立病院機構東京医療センター消化器内科医長代行の菊池真大氏は、第48回日本総合健診医学会(2月7~8日)で、その中でも胆道がんについて特徴や治療法を解説し、より早期発見につなげるための方策を紹介した。...

人間ドックのリピーター増加の鍵は?

 柏厚生総合病院(千葉県)では、毎年の人間ドック受診者が増え続けており、2018年には約8,800人が受診している。同院健診センター健康管理課の浅野広翔氏は、第48回日本総合健診医学会(2月7~8日)で継続受診者(リピーター)の数は健診施設の経営において重要なファクターだと述べ、リピーター数増加の鍵となる事象について報告した。...

後期高齢者の健診では神経疾患に注意を

 日本の高齢化率は28.4%(2019年9月15日現在)と、世界的に見て極めて高い水準にある。こうした高齢化の進展に伴い、後期高齢者医療制度における健康診断では、従来のメタボリックシンドローム対策に着目した質問票に代わり、認知症やフレイルなど高齢者の特性を踏まえた質問票が使用される傾向にある。埼玉医科大学リハビリテーション科教授の原元彦氏は第48回日本総合健診医学会(2月7~8日)で、認知症とフレイルを中心に、健診における神経学的な留意点を概説した。...

外国人労働者の血球数異常にストレスが関与?

 日本では少子高齢化の進展と労働人口の減少を背景に、外国人労働者の受け入れが拡大している。操健康クリニック(岐阜市)の正村優紀氏は、2016年12月~18年11月に同クリニックで健康診断を受診した外国人技能実習生・労働者を対象に、就業時健診データと再検査時のデータを項目別に解析。飛行時間が長くかつ入国から短期間で健診を受けた外国人労働者ほどストレスによる血球数異常が見られる傾向にあると、第48回日本総合健診医学会(2月7~8日)で報告した。...

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