mRNAによる肺がん個別化治療で予後改善せず
早期の非小細胞肺がん(NSCLC)に対するプラチナ製剤ベースの術後補助化学療法は、死亡リスク低減効果が5%程度とされる一方で、毒性を来しやすいと考えられ、治療効果が期待できる患者の鑑別法が求められている。イタリア・University of TurinのSilvia Novello氏らは、メッセンジャーRNA(mRNA)の発現レベルに基づき抗がん薬への感受性および治療抵抗性を予測し、個別化治療を行うことの有効性と安全性を検証した第Ⅲ相臨床試験ITACAの結果...
sotorasib、KRAS変異NSCLCで深く長期に奏効
KRAS G12C変異は非小細胞肺がん(NSCLC)の約13%に認められ、腫瘍細胞の増殖活性に寄与するものの、有効な治療法は確立されていない。米・Memorial Sloan Kettering Cancer CenterのBob T. Li氏は、KRAS G12C阻害薬sotorasib(AMG 510)の抗腫瘍効果と安全性を検証したCodeBreaK 100試験第Ⅱ相パートのNSCLCコホートにおける結果を...
肺がん術前アテゾ単剤でMPR 21%を達成
ⅠB~ⅢB期の切除可能非小細胞肺がん(NSCLC)に対する術前化学療法として、抗PD-L1抗体アテゾリズマブの有効性および安全性を検証した第Ⅱ相試験LCMC3の主解析結果から、主要評価項目である主要病理学的奏効(Major pathological response;MPR、腫瘍残存率10%以下)率が21%、病理学的完全奏効(pCR)率は7%と、有望な成績が...
PD-L1強発現NSCLC、ペム+イピで予後改善せず
ドライバー遺伝子変異陰性でPD-L1の発現(Tumor Proportion Score;TPS)が50%以上の非小細胞肺がん(NSCLC)の一次治療では、KEYNOTE-024/042試験の結果に基づき、抗PD-1抗体ペムブロリズマブによる単剤療法が多くの国で標準治療となっている。抗CTLA-4抗体イピリムマブは抗PD-1抗体と作用機序が異なることから、両薬の併用効果が期待されているものの、抗PD-1抗体単剤と抗PD-1抗体+抗CTLA-4抗体併用を直接比較したデータは少ない。オーストラリア・Chris O'Brien LifehouseのMichael Boyer氏...