コロナによる検診控えで新規肺がん診断遅れ
日本肺癌学会は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行が肺がん治療にどのような影響を与えたかを検討するため、国内の490施設を対象として調査を実施。同学会副理事長で大分大学呼吸器・乳腺外科学講座教授の杉尾賢二氏は、 COVID-19の流行拡大により肺がんの新規診断と治療に遅れが生じている可能性があり、その背景には...
末梢小型肺がん、区域切除が標準治療となるか
肺野末梢小型非小細胞肺がん(NSCLC)の標準術式は肺葉切除だが、近年は後ろ向き研究により区域切除の有用性が報告されている。大阪市立総合医療センター呼吸器外科副部長の中嶋隆氏は、肺野末梢小型NSCLCにおける肺葉切除に対する縮小切除(区域切除)の全生存(OS)の非劣性および低侵襲性を検証する第Ⅲ相ランダム化比較試験JCOG0802/WJOG4607Lの結果から、...
コロナワクチンが肺がん治療に及ぼした影響
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)ワクチンが、がん治療にどのような影響を及ぼすかについては不明点が多い。聖マリアンナ医科大呼吸器内科講師の古屋直樹氏は、ワクチン接種が肺がん治療に及ぼした影響について肺がん専門医にアンケートを実施。その結果を...
MPRは肺がん領域でも重要指標となるのか?
がんに対する薬物治療の効果を病理学的に判定するMajor pathological response(MPR)は、術前補助療法後の残存腫瘍細胞が10%以下になることを指し、MPR達成が術後の良好な予後予測指標となりうる。比較的多くの患者で長期生存が見込める乳がんなどでは広く用いられているが、肺がん領域ではなじみが薄い。国立がん研究センター中央病院病理診断科長の谷田部恭氏は、...
世界初&日本発、肺がん新ドライバー遺伝子を発見
ドライバー遺伝子の同定は、がん治療の発展において極めて重要である。特に肺がんでは、これまでに複数のドライバー遺伝子が発見されており、分子標的薬による個別化医療が劇的に進歩した。そうした中、肺がんを対象にした遺伝子スクリーニングプロジェクトLC-SCRUM-Asiaにおいて、新たなドライバー遺伝子であるCLIP1-LTK融合遺伝子が発見された。...
肺癌学会、オンコマインデータ収集事業開始へ
日本肺癌学会のデータベース委員会は、新規プロジェクトとして、オンコマイン Dx Target Test マルチ CDxシステムのデータ(オンコマインデータ)収集事業の実施を予定している。順天堂大学呼吸器内科学講座/呼吸器内科学准教授の宿谷威仁氏は、同事業を開始するに当たり、...