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欧州リウマチ学会(EULAR 2021)

新規分子標的薬が重症コロナの炎症を抑制か

 全身に重度の炎症を伴う新型コロナウイルス感染症(COVID-19)重症患者では、肺の恒常性維持(ホメオスタシス)や自己免疫による炎症反応の調整に重要な役割を果たす顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)のシグナル伝達を阻害することで、転帰改善が期待できる。米・Kiniksa PharmaceuticalsのLara Pupim氏らは、機械的人工換気の必要がないCOVID-19重症例に対する抗GM-CSF受容体α抗体mavrilimumabの有効性を検討する国際第Ⅱ相二重盲検プラセボ対照ランダム化比較試験(RCT)を実施。mavrilimumab群で機械的人工換気および死亡のリスクが65%有意に...

セクキヌマブが若年性特発性関節炎にも有用

 抗インターロイキン(IL)-17モノクローナル抗体セクキヌマブは、乾癬性関節炎、強直性脊椎炎、X線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎の成人患者に対する有効性と安全性は認められているものの、若年患者においてはエビデンスが十分でない。イタリア・IRCCS instituto G. GasliniのNicolino Ruperto氏らは、若年性特発性関節炎(JIA)のサブタイプである付着部関連関節炎(ERA)および若年性乾癬性関節炎(JPsA)に対するセクキヌマブの有効性と安全性を評価する第Ⅲ相二重盲検プラセボ対照ランダム化比較試験(RCT)JUNIPERAを実施。その結果、プラセボ群に比べセクキヌマブ群の再燃リスクは...

受動喫煙でRA発症リスク上昇

 喫煙は関節リウマチ(RA)の最も確立された危険因子だが、受動喫煙の影響は明らかでなかった。フランス・Université Paris-SaclayのYann Nguyen氏らは、同国の女性約1万人を対象に小児期/成人期の受動喫煙への曝露とRA発症リスクの関係について前向きコホート研究E3N-EPICで検討。その結果、「受動喫煙によりRA発症リスクが上昇することが示された」と...

コロナ重症化リスクを上昇させる抗リウマチ薬

 関節リウマチ(RA)患者の多くが生物学的または分子標的型の疾患修飾性抗リウマチ薬(b/tsDMARD)を使用しているが、b/tsDMARDの使用が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に及ぼす影響は明らかでない。米・Brigham and Women's HospitalのJeffrey A. Sparks氏らはCOVID-19に罹患したRA患者において、b/tsDMARDの使用とCOVID-19重症度の関連を検討。その結果、COVID-19罹患時にリツキシマブ(RTX)またはJAK阻害薬を使用していたRA患者では腫瘍壊死因子(TNF)阻害薬使用者よりもCOVID-19重症化リスクがそれぞれ4倍、2倍に上昇した...

リツキシマブ投与で中和抗体陽性率6割低下

 一部の免疫抑制薬が新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)ワクチンの免疫原性を減弱させることが報告されている(関連記事「抗TNFα製剤でコロナワクチンの効果減弱」)。イスラエル・Tel Aviv Sourasky Medical CenterのVictoria Furer氏らは、一般集団と比較した自己免疫性炎症性リウマチ性疾患(AIIRD)患者におけるSARS-CoV-2ワクチン接種後の免疫原性を調査。その結果、大半のAIIRD患者で免疫原性を確認できたものの、免疫抑制薬を投与している患者では免疫原性が損なわれる傾向があり、抗CD20抗体リツキシマブを投与している患者では中和抗体陽性率が...

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