貧血、咀嚼障害が高齢者の難聴のリスクに
加齢に伴い聴覚の機能が低下して起こる加齢性難聴。放置すると日常生活にさまざまな支障を来すが、加齢以外にも騒音や動脈硬化、肥満などが危険因子になりうるとの報告もある。浜松医科大学健康社会医学講座/聖隷福祉事業団聖隷健康診断センター(静岡県)の赤松友梨氏は、生活習慣病や健康診断の検査所見と加齢性難聴との関連を調査。貧血、咀嚼障害などがク...
小児期の逆境は認知症に関連、人の絆で軽減
小児期に親との離別、虐待、ネグレクトや家庭内暴力など逆境体験をすると、生涯にわたって健康障害のリスクが生じることが知られている。東京医科歯科大学国際健康推進医学の谷友香子氏は、高齢者の大規模コホート研究データを用いて小児期の逆境体験と認知症発症との関連を検証するとともに、人と人とのつながりや信頼関係を意味するソーシャルキャピタル(SC)が逆境体験によって生じる認知症発症リスクを緩和できるかを検討。逆境体験が多い人ほど認知症リスクは上昇するものの、SCのスコアが高く、人や社会との絆が育まれた人では認知症の発症リスク...
軽度貧血でもCKD合併で心血管疾患死2倍
慢性腎臓病(CKD)は心血管疾患(CVD)の危険因子として知られる。CKDの重要な合併症の1つに貧血があり、CKD患者の腎機能低下の進行やQOLの低下、生命予後の悪化と関連しているとされる。慶應義塾大学衛生学公衆衛生学教室教授の岡村智教氏、久保浩太氏らを含むNIPPON DATA90研究グループは、軽度の貧血であってもCKDに合併すると...
"助け合いの精神"がコロナ死亡を減らす!?
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による死亡は、基礎疾患や肥満、喫煙などの個人的要因だけでなく社会的要因とも関連していることが指摘されており、その1つが社会や地域における人々の信頼関係や結び付きを表すソーシャルキャピタル(Social Capital;SC)である。東京都健康長寿医療センター研究所社会参加と地域保健研究チーム研究副部長の村山洋史氏らは、...
飲酒習慣はピロリ除菌失敗の一因か?
Helicobacter pylori(H. pylori)除菌者において、飲酒習慣はIgE高値と関連することが示された。浜松医科大学健康社会医学講座特任研究員で愛知学院大学薬学部実践薬学講座准教授の尾関佳代子氏らは、浜松医科大学病院消化器科におけるH. pylori除菌者を対象に検討した結果を...
食塩摂取と塩分知覚低下が腎機能低下を促進
食塩摂取量を加味した塩分知覚と腎機能低下との関連は明らかでない。滋賀医科大学臨床看護学講座の川原瑞希氏らは、都市住民を対象とした神戸研究(研究代表者=慶應義塾大学教授・岡村智教氏)の8年間の追跡調査で食塩摂取量および塩分知覚低下と腎機能低下の関係を検討した結果を第32回日本疫学会(1月26~28日、ウェブ開催)で...