カテ焼灼後の心房細動、SGLT2で有意に抑制
糖尿病治療薬SGLT2阻害薬は近年、心不全をはじめ種々の心腎疾患に対する有効性が検討されている。そこで兵庫医科大学循環器・腎透析内科/貴島病院本院(大阪府)循環器内科の貴島秀行氏は、カテーテルアブレーション(CA)後における心房細動(AF)再発リスクの抑制効果に関して、SGLT2阻害薬とDPP-4阻害薬を比較検討する前向きランダム化比較試験(RCT)を実施。その結果、DPP-4阻害薬群に比べ、...
PCI後のDPP-4阻害薬で脳心血管リスク減
糖尿病治療薬DPP-4阻害薬の新たな可能性が示された。東京女子医科大学循環器内科の秦武弘氏、埼玉医科大学総合医療センターの重城健太郎氏らは、経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を受けた糖尿病患者600例超を対象とした前向きコホート研究TWINCREの結果を、第86回日本循環器学会(3月11~13日)で報告。DPP-4阻害薬非服用群と比べ、服用群では...
若年のAF発症に修正可能因子が強く関連
心房細動(AF)は高齢者に好発する不整脈だが、危険因子としてまずは年齢が挙げられるが、生活習慣など修正可能な因子が幾つか存在する。若年者においても患者数が増加傾向にある。東京大学循環器内科先進循環器病学講座特任講師の金子英弘氏は、AF発症において若年者では修正可能な生活習慣が寄与する影響が大きいとの仮説を立て研究を実施(Circ Arrhythm Electrophysiol 2022; 15: e010409)。両者に強い関連が...
至適尿酸値は5~6mg/dL、下げ過ぎは有害
高尿酸血症の薬物療法では、治療目標として血清尿酸値6mg/dLが推奨されている。しかし、観察研究で低過ぎる尿酸値は有害な可能性も指摘されており、どのレベルまで下げてよいのかは臨床上の未解決課題となっている。桜十字八代リハビリテーション病院(熊本県)副院長で熊本大学客員教授の小島淳氏は、この課題に迫る研究成果を第86回日本循環器学会(3月11~13日、ウェブ開催)で発表した。高尿酸血症治療薬フェブキソスタットを用いた多施設共同ランダム化比較試験(RCT)FREEDのデータを事後解析したところ、...
アブレーション時代に抗不整脈薬は必要か?
不整脈の治療では、カテーテルアブレーション(以下、アブレーション)の有効性と安全性が多くの研究で示され、抗不整脈薬を上回る治療成績が得られている。しかし、実臨床では今なお抗不整脈薬が頻用されている。心臓血管研究所(東京都)所長の山下武志氏は、アブレーション時代における抗不整脈薬の役割について...
DOAC服薬不良で脳卒中リスクが増加
直接作用型経口抗凝固薬(DOAC)を服用中の非弁膜症性心房細動(NVAF)患者において、アドヒアランスが予後に及ぼす影響を調査した日本の実臨床ベースのデータは少ない。国立病院機構京都医療センター循環器内科部長の赤尾昌治氏らは、かかりつけ医でリバーロキサバンが処方されたNVAF患者を対象に、同薬の実臨床における有効性と安全性を検討した医師主導前向き観察研究GENERALに関し、アドヒアランス別にイベントリスクを検証したサブグループ解析の結果...
心房細動患者、病識と臨床転帰は無関係
国立病院機構京都医療センター循環器内科診療部長の赤尾昌治氏らが著した研究論文「心房細動患者の疾患・治療に対する理解度と、教育的介入による効果〜TASK-AF伏見パイロットプログラム(心臓 2021; 53: 156-163)」が、日本心...
がん患者で罹患率高い循環器疾患は?
近年、がん治療の進歩により、がん患者では以前と比べ良好な予後が期待できるようになってきた。一方で、抗がん薬の心毒性による死亡例に関する国内の研究はほとんど行われていない。国立循環器病研究センター研究所予防医学・疫学情報部の村田峻輔氏らは、全国の新規がん患者を医療施設ごとに登録する院内がん登録(HBCR)データを用い、がん患者における心血管イベント発生リスクを検証した結果を...