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米国心臓協会学術集会(AHA 2022)

サプリメント、スタチンに勝てず

 近年は、サプリメントの志向性が高まっており、サプリメント摂取により健康を維持しようと考える人は少なくない。米・Cleveland ClinicのLuke J. Laffin氏は、6種のサプリメント摂取がLDLコレステロール(LDL-C)に及ぼす影響を低用量のロスバスタチンやプラセボと比較した前向きランダム化比較試験SPORTの結果を米国心臓協会学術集会(AHA 2022、11月5~7日)で発表。ロスバスタチンやプラセボと比べて、6種全てのサプリメントにLDL-C低下効果は見られなかったと報告した。...

心アミロイドーシスにCRISPRゲノム編集薬が有望

 ゲノム編集技術・CRISPR-Cas9※1システムを活用した遺伝子治療の開発が進んでいる。トランスサイレチン(TTR)蛋白が誤った立体構造に折り畳まれて生じるアミロイド腺維が、組織に沈着・蓄積するATTRアミロイドーシスもその対象の1つだ。英国・University of LondonのJulian D. Gillmore氏らは、心臓の間質にアミロイド線維が沈着する心アミロイドーシスを来し心筋症を伴うATTRアミロイドーシス(ATTR-CM)患者12例を対象に、同システムに基づくin vivoゲノム編集薬NTLA-2001の第Ⅰ相用量漸増試験を実施。暫定解析で、NTLA-2001単回静注投与によりアミロイド線維の前駆蛋白TTRの血中濃度が90%を超える低下を示し、効果は4~6カ月持続したと...

心不全へのループ利尿薬2剤、有効性を比較

 ループ利尿薬は心不全患者のうっ血管理に頻用されており、中でもフロセミドが頻用されている。米・Duke Clinical Research InstituteのRobert Mentz氏は、フロセミドとトラセミドの有効性を比較したプラグマティック試験TRANSFORM-HFの結果を米国心臓協会(AHA 2022、11月5~7日)で発表した。両薬に有効性の差は認められなかった。...

中薬の上乗せで心筋梗塞の転帰改善

 ongxinluo(TXL)は昆虫および植物を原料とした中国伝統医薬(中薬)のカプセル錠で、血管内皮機能の保護作用が期待され、中国では狭心症と脳卒中の治療薬として1996年に承認されている。中国・Fuwai Hospital of Chinese Academy of Medical SciencesのYue-Jin Yang氏は、ST上昇型心筋梗塞(STEMI)患者に対するTXLの有効性と安全性を検証するCTS-AMI試験を実施し、米国心臓協会学術集会(AHA 2022、11月5~7日)で発表。標準治療+TXLの補助的投与により良好な転帰が得られたと報告した。...

下肢血行再建、バイパス術の方が有効な例も

 虚血により下肢の安静時疼痛、潰瘍、壊死などが継続し、下肢切断のリスクが高い包括的高度慢性下肢虚血(CLTI)患者の一部では、血管内治療(EVT)よりもバイパス術による血行再建の方が有効であることが示された。米・Boston Medical CenterのAlik Farber氏らは、国際ランダム化比較試験BEST-CLIでCLTI患者に対するEVTとバイパス術の効果を比較検討した結果を米国心臓協会学術集会(AHA 2022、11月5~7日)で報告した。詳細はN Engl J Med(2022年11月7日オンライン版)に同時掲載された。...

新規siRNAで心血管疾患リスクが低下

 新規siRNA薬olpasiranにより動脈硬化性心血管疾患(ASCVD)患者の血中リポ蛋白(a)〔Lp(a)〕濃度が著明に低下することが示された。米・Brigham and Women's HospitalのMichelle O'Donoghue氏らはASCVDに対するolpasiranの有効性、安全性、忍容性を検証する多施設二重盲検ランダム化プラセボ対照用量設定第Ⅱ相試験OCEAN(a)-DOSEを実施し、その結果を米国心臓協会(AHA 2022、11月5~7日)で報告した。詳細はN Engl J Med(2022年11月6日オンライン版)に同時掲載された。...

2つの利尿薬、心血管転帰を直接比較

 米国心臓病学会(ACC)/米国心臓協会(AHA)などによる高血圧ガイドラインにおいて、利尿薬の中でも優先的に推奨されるサイアザイド類似薬クロルタリドン(CTD、日本では2008年に販売中止)と、米国の実地臨床で頻用されるサイアザイド系利尿薬ヒドロクロロチアジド(HCTZ)。ともに臨床応用から50年以上の歴史を持つ両薬の心血管(CV)イベント抑制効果を、head-to-headで比較したPROBE法によるランダム化比較試験(RCT)DCP※1の結果が明らかになった。米・Minneapolis VA Health Care SystemのAreef Ishani氏は、65歳以上の高血圧患者1万3,000例超を平均2.4年追跡した結果、主要評価項目とした非致死的心CVイベント+非がん死の発生率にCTD群とHCTZ群で有意差は...

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