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欧州臨床腫瘍学会(ESMO 2022)

ESMO 2022【解説】呼吸器領域注目の8演題

 今年(2022年)の米国臨床腫瘍学会(ESMO 2022、9月9~13日)は、現地(パリ)+ウェブ形式で開催されました。Medecal Tribuneでは、日本鋼管病院こうかんクリニック(川崎市)呼吸器内科診療部長の田中希宇人氏に、肺がん領域で日本の実臨床に影響を及ぼしそうな発表を取り上げてもらいました。今回は周術期、ドライバー変異、その他の話題について、8演題を約9分に凝縮して解説していただきました。...

ESMO 2022【解説】消化器領域注目の3演題

 〔編集部から〕今年(2022年)9月9~13日に、欧州臨床腫瘍学会(ESMO 2022)が開催されました。Medical Tribuneでは、国立がん研究センター中央病院頭頸部・食道内科/消化管内科の山本駿氏に、消化管領域の注目演題について「学会印象記」を執筆していただくとともに、動画でも解説していただきました(関連記事「欧州臨床腫瘍学会(ESMO 2022)消化器注目3演題」)。取り上げている演題は学会印象記と同様に、①ESMO 2022のプレジデンシャルセッションに選ばれたNICHE-2試験〔ミスマッチ修復欠損(dMMR)を有する切除可能大腸がんへの術前ニボルマブ+イピリムマブ併用療法〕、②既治療のKRAS G12C変異陽性大腸がんへのソトラシブ+パニツムマブを検証したCodeBreaK 101試験、③食道がんに対する免疫チェックポイント阻害薬のバイオマーカー研究ーの3演題です。学会印象記と併せてご視聴いただくと、より理解が深まると思います。...

術後オシメルチニブ、長期でもDFSを改善

 今年(2022年)8月24日、第三世代EGFRチロシンキナーゼ阻害薬オシメルチニブの「上皮成長因子受容体(EGFR)遺伝子変異陽性の非小細胞肺がん(NSCLC)における術後補助療法」に対する適応拡大が承認された。欧州臨床腫瘍学会(ESMO 2022、9月9~13日)では、国立がん研究センター東病院呼吸器外科長の坪井正博氏が、この承認の基となった第Ⅲ相試験ADAURAの無病生存(DFS)最終解析を含むアップデート解析の結果を報告。オシメルチニブ投与によりDFSの大幅な改善が継続して認められたと発表した。...

プラチナ製剤不適なNSCLCへのアテゾでOS改善

 非小細胞肺がん(NSCLC)の一次治療における免疫療法の有用性を検証した主要な臨床試験のほとんどは、全身状態が良好な患者(ECOG PS 0~1)を対象としている。しかし、実臨床ではECOG PS 2以上の症例や複数の合併症を有する高齢者など、主要な臨床試験の組み入れ基準を満たさない患者も少なくない。英・University College London Hospital NHS Foundation TrustのSiow M. Lee氏らは、プラチナ製剤レジメンが適さないNSCLC患者の一次治療として、抗PD-L1抗体アテゾリズマブの有効性と安全性を化学療法単剤と比較する第Ⅲ相国際共同多施設ランダム化比較試験IPSOSを実施。アテゾリズマブ投与により、全生存(OS)の有意な改善が示されたことを...

デスモイド腫瘍にγセクレターゼ阻害薬が著効

 デスモイド腫瘍(DT)は局所浸潤性が強い軟部組織腫瘍で、多様な症状を呈し、臨床経過が予想しづらい希少疾患として知られる。ドイツ・Mannheim Cancer CenterのBernd Kasper氏は、進行DT患者に対する経口γセクレターゼ阻害薬nirogacestatのプラセボ対照二重盲検第Ⅲ相ランダム化比較試験DeFiの結果を欧州臨床腫瘍学会(ESMO 2022、9月9~13日)で発表。同薬に大幅な予後改善効果が認められたことを報告した。...

dMMR大腸腺がんへの術前ニボイピが著効

 ミスマッチ修復機構欠損(dMMR)は大腸がんの10~15%に認められ、Ⅲ期の患者では標準化学療法を行っても再発率が20~40%と高く、有効な治療法の登場が待望されている。オランダ・Netherlands Cancer InstituteのMyriam Chalabi氏らは、非転移性で未治療のdMMR大腸腺がん患者を対象に、術前免疫療法としての抗PD-1抗体ニボルマブ+抗CTLA-4抗体イピリムマブの複合免疫療法の安全性と有効性を検証した医師主導非ランダム化多施設共同試験NICHE-2を実施。病理学的奏効(MPR)を95%が達成したことを...

欧州臨床腫瘍学会(ESMO 2022)消化器注目3演題

 この数年間は新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)によるパンデミックの影響で、学会会場で直接コミュニケーションをとる機会が極端に減っていました。しかし最近、徐々にではありますが、ハイブリッドでの学会開催など直接会って議論をする機会が増えつつある印象です。 毎年秋に開催される欧州臨床腫瘍学会(ESMO)は、米国臨床腫瘍学会(ASCO)と並んで腫瘍内科医にとっては重要な学会です。ESMOでは標準治療を変える第Ⅲ相試験の発表や、次相につながる第Ⅰ/Ⅱ相試験の発表等が毎年報告されます。 個人的にも初めて参加した国際学会がESMO(2019年、バルセロナ)で、目の前でClarIDHy試験やATTRACTION-3試験の結果が発表され、強烈な印象を受けたことを記憶しています。 今回のESMO 2022(9月9~13日)では、...

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