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第87回日本循環器学会

新規siRNA薬、日本人患者のLDL-Cを低下

新規低分子干渉RNA(siRNA)治療薬inclisiranについて、心血管疾患リスクの高い日本人高コレステロール血症患者への有効性を示す知見が示された。りんくう総合医療センター(大阪府)理事長の山下静也氏は、日本人患者を対象としたinclisiranの第Ⅱ相多施設共同プラセボ対照二重盲検ランダム化比較試験(RCT)ORION-15の中間結果を第87回日本循環器学会(3月10~12日)で報告。ベースラインから180日経過時点において、プラセボ群と比べinclisiran群でLDLコレステロール(LDL-C)が有意に低下するなどの有効性が確認されたことを示した。...

心房細動アブレーションは費用効果が良好

 心房細動(AF)は脳梗塞や心不全の要因となる病態だが、AFそのものは生命予後に関わらない良性疾患であることから、手術により根治を目指すか、薬物療法(抗凝固療法、レートコントロール療法、リズムコントロール療法など)により生涯にわたって付き合うかの選択が求められる。東京慈恵会医科大学循環器内科教授の山根禎一氏は、AFに対するカテーテルアブレーション(AF-ABL)治療の費用効果の分析を実施。薬物療法を中心とした保存的治療と比べて、費用効果に優れることを第87回日本循環器学会(3月10〜12日)で報告した。...

心房細動合併ACSの治療実態が明らかに

 心房細動(AF)を合併する急性冠症候群(ACS)患者の治療においては、冠動脈イベントの二次(再発)予防を目的とした抗血小板療法と心原性脳塞栓発症予防のための抗凝固療法が行われるが、エビデンスが不足しており抗血栓療法の治療戦略は確立していない。順天堂大学順天堂医院循環器内科先任准教授の岩田洋氏は、第87回日本循環器学会(3月10〜12日)において、AF合併ACS患者に対する最適な抗血栓療法の検証を目的とした前向き観察研究STAR-ACSの結果について報告。イベント発生率や治療薬など、実臨床におけるAF合併ACSの治療の実態が明らかになった。...

11年ぶり改訂、冠動脈疾患一次予防GLを解説

 日本循環器学会をはじめとした11学会の合同研究班により、『虚血性心疾患の一次予防ガイドライン(2012年改訂版、以下、2012年版GL)』を引き継ぐ形で『2023年改訂版 冠動脈疾患の一次予防に関する診療ガイドライン(以下、新GL)』が作成された。改訂のポイントについて、合同研究班班長で和歌山県立医科大学衛生学講座教授の藤吉朗氏が第87回日本循環器学会(3月10〜12日)で解説した。...

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