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欧州リウマチ学会(EULAR 2023)

治療が困難なRA、どれくらい存在?

 英・University of LeedsのPaula David氏らは、2021年に欧州リウマチ学会(EULAR)が定義した治療が困難な関節リウマチ(Difficult-to-treat rheumatoid arthritis;D2T RA)および、生物学的製剤(bDMARD)/分子標的型の疾患修飾性抗リウマチ薬(tsDMARD)5種類の投与が無効だった多剤耐性RAの割合について、同大学Chapel Allerton HospitalのRA患者データを後ろ向きに検討。その結果を欧州リウマチ学会(EULAR 2023、5月31日~6月3日)で報告した。...

JAKの心血管リスク、バイオと差なし

 関節リウマチ(RA)治療に使用されるJAK阻害薬が心血管に及ぼす影響については、一貫した結果が得られていない。オランダ・Sint MaartenskliniekのMerel Opdam氏らは、オランダ国内のリアルワールド処方データベースを用いて、疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD)による心血管イベント発生リスクをJAK阻害薬と生物学的製剤(bDMARD)で比較した観察研究の結果を欧州リウマチ学会(EULAR 2023、5月31日~6月3日)で報告。「懸念されていたJAK阻害薬による心血管イベントのリスク上昇は認められなかった」と述べた。...

人口の1割が自己免疫疾患、20年で患者4%増

 自己免疫疾患の患者数は年々増加していることが報告されており、背景として診断精度の向上や医療制度の整備、環境の変化など、さまざまな要因が考えられる。ベルギー・KU Leuven Department of Public Health and Primary CareのNathalie Conrad氏らは、英国の大規模データを用いて頻度の高い自己免疫疾患19種の発生率、有病率や疾患ごとの傾向、併発率などを検討。欧州リウマチ学会(EULAR 2023、5月31日~6月3日)で「19種の自己免疫疾患全体の有病率は約10%で、患者数は過去20年間に4%増加していた」と発表。...

JAK阻害薬 vs. bDMARD、心血管イベントに差なし

 関節リウマチ(RA)に対するJAK阻害薬トファシチニブの海外市販後安全性臨床試験ORAL Surveillanceにおいて、TNFα阻害薬に比べ主要心血管有害事象(MACE)の発現リスクが高いことが示された。現状、JAK阻害薬の心血管安全性を示すエビデンスは限られている。スイス・Geneva University HospitalsのRomain Aymon氏らは、RA患者におけるJAK阻害薬、TNFα阻害薬、TNFα阻害薬以外の生物学的製剤(bDMARD-OMA)投与のMACE発現リスクを比較検討するJAK-POT試験を実施。リアルワールドの大規模集団において、MACE発現率に有意差は認められなかったとの結果を欧州リウマチ学会(EULAR 2023、5月31日~6月3日)で報告した。...

JAK、バイオでがん・CVDリスク上昇せず

 欧州リウマチ学会(EULAR)が発表した最新のレコメンデーションでは、関節リウマチ(RA)治療において、メトトレキサート(MTX)および従来型合成抗リウマチ薬(csDMARD)を用いても疾患活動性の低下や寛解が達成できない場合に、JAK阻害薬や生物学的製剤(bDMARD)が推奨されている。他方で、こうしたRAの薬物治療では有害事象の発生率が上昇する点も懸念されている。 韓国・Yonsei University College of MedicineのSung Soo Ahn氏らはRA患者約20万例のデータを用いて、がんおよび心血管疾患(CVD)の発生リスクをcsDMARDとJAK阻害薬/bDMARDで比較しEULAR 2023(5月31日~6月3日)で結果を発表。...

中国発の新薬telitaciceptがSLEに奏効

 自己免疫疾患である全身性エリテマトーデス(SLE)の治療は、長らくステロイド療法が中心だったが、ここ数年でマラリア治療に使われていたヒドロキシクロロキン(HCQ)やSLE治療で初の生物学的製剤ベリムマブ、免疫抑制薬アニフロルマブが承認され、選択肢が大きく広がった。一方で、症状の再燃や治療の副作用に悩む患者はいまだに多く、新規の治療薬が望まれていた。こうした中、オランダ・Amsterdam University Medical CentersのR. Van Vollenhoven氏は、2021年に中国でSLEに対して承認されたtelitaciceptの有効性と安全性を評価する第Ⅲ相二重盲検プラセボ対照ランダム化比較試験(RCT)の結果を欧州リウマチ学会(EULAR 2023、5月31日~6月3日)で発表。...

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