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第123回日本皮膚科学会

後遺症を残さない乳児血管腫治療を目指して

 β遮断薬プロプラノロールは乳児血管腫の治療薬として有効性を認める報告が相次ぎ、日本においても2016年にシロップ製剤が承認され、2023年に刊行された最新の『血管腫・脈管奇形・血管奇形・リンパ管奇形・リンパ管腫症診療ガイドライン2022』(以下、新ガイドライン)では第一選択薬として推奨されている。...

痒疹:奥深い病態が開く新規治療の可能性

 結節・丘疹を主体とし、激しい瘙痒が特徴の痒疹。局所外用ステロイドや紫外線療法、シクロスポリンなど既存治療薬の効果は限定的であり、病態に即した新規治療開発が望まれている。近年、痒疹の病態には2型炎症が関与することが示され、有望な治療標的候補として2型炎症に関わるインターロイキン(IL)-4、IL-13、IL-31などのサイトカインが注目されるようになった。武蔵野赤十字病院皮膚科部長の宇賀神(うがじん)つかさ氏は第123回日本皮膚科学会(6月6〜9日)で、結節性痒疹(PN)と多形慢性痒疹(PCM)について最近の知見を交えながら解説。...

難治性アトピーへの経口JAK阻害薬はどう使う?

 アトピー性皮膚炎の基本治療は外用治療であり、外用薬で効果不十分な場合に生物学的製剤や経口ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬を用いる。それらをどのように選択するかについては重症度、年齢、副作用の懸念、患者の薬剤嗜好性を考えて選択しており、明確な基準はない。岩手医科大学皮膚科学教授の天野博雄氏は「寛解導入できないアトピー性皮膚炎に対し経口JAK阻害薬をどう使うか」と題して第123回日本皮膚科学会(6月6~9日)で講演。...

数学者が発見!蕁麻疹の膨疹は5分類できる

 蕁麻疹の模様を注意深く観察したことはあるだろうか。蕁麻疹の皮疹(膨疹)は目視できる重要な情報だが、この情報を用いて病態生理を推測する研究はなされていなかった。京都大学ヒト生物学高等研究拠点(WPI-ASHBi)教授/主任研究者の李聖林氏は、数理モデリングを用いて皮疹の形状と生体内の分子レベルの動態を結び付け、蕁麻疹の皮疹が5つに分類できることを突き止めた。...

皮膚の「センチネル傷害」で児童虐待を早期発見

 全国の児童相談所に寄せられる児童虐待に関する相談は増加の一途をたどっており、医療機関からの通告件数も2020年度には3,400件を超えていた(厚生労働省「令和2年度児童虐待相談対応件数」)。身体的虐待は心理的虐待に次いで多く、一刻も早い発見と介入が必要だ。こうした背景から日本小児皮膚科学会学校保健委員会は、「皮膚症状から気付くー子ども虐待診療の手引きー」(以下、手引き)を作成、同委員会委員で東京都立墨東病院小児科責任部長の大森多恵氏が内容について第123回日本皮膚科学会(6月6~9日)で解説した。...

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