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第21回日本臨床腫瘍学会

転移性乳がんの新規ADC、アジア人でも有効

 ホルモン受容体(HR)陽性かつHER2陰性の切除不能または転移・再発乳がんに対する新たな薬物複合体(ADC)の有効性がアジア人でも示された。昭和大学先端がん治療研究所所長の鶴谷純司氏は、第21回日本臨床腫瘍学会(2月22~24日)でこのような症例の二次/三次治療における抗TROP2抗体datopotamab deruxtecan(Dato-DXd)の有効性および安全性を比較した国際共同第Ⅲ相ランダム化比較試験TROPION-Breast01の東アジア人サブグループ解析の結果を報告。「従来の化学療法に比べ無増悪生存(PFS)を有意に改善し、管理可能な安全性プロファイルを示した」と発表した。...

進行胃がんへのゾルベツキシマブ、日本人でも著効

 進行・再発胃がん/食道胃接合部がんの一次治療におけるmFOLFOX6療法〔フルオロウラシル(5-FU)+レボホリナート+オキサリプラチン〕への抗Claudin18.2抗体ゾルベツキシマブ(商品名ビロイ)の上乗せ効果を検証した第Ⅲ相ランダム化比較試験SPOTLIGHT。主解析において良好な成績が示されたものの、日本人データの詳細は明らかでなかった。がん研有明病院(東京都)副院長で消化器センター消化器化学療法科部長の山口研成氏は、第21回日本臨床腫瘍学会(2月22~24日)で同試験の日本人サブグループ解析の結果を発表し、有効性および忍容性が認められたと報告した。...

EGFRex20ins非小細胞肺がんにamivantamab、日本人でも有効

 PAPILLON試験は、上皮成長因子受容体(EGFE)遺伝子エクソン20挿入変異(EGFRex20ins)を有する進行性または未治療の非小細胞肺がん(NSCLC)における化学療法へのamivantamab上乗せの有効性を検証する第Ⅲ相国際共同非盲検ランダム化比較試験であり、昨年(2023年)の欧州臨床腫瘍学会(ESMO 2023)で、amivantamab+化学療法併用による化学療法単独に対する全体集団における無増悪生存(PFS)の有意な延長が得られたことが報告されていた。静岡県立静岡がんセンター呼吸器内科医長の小野哲氏は、PAPILLON試験の日本人サブグループ解析結果を第21回日本臨床腫瘍学会(2月22~24日)で発表し、全体集団と日本人集団で一貫した結果が得られたと報告した。...

がん終末期の緩和ケア、輸液減量も一手

 がん終末期における症状緩和の手段として、輸液の減量を考えたことはあるだろうか。終末期がん患者に対する過剰な輸液は、各種症状を増悪させる可能性がある。東北大学大学院緩和医療学分野の猪狩智生氏は、第21回日本臨床腫瘍学会(2月22~24日)で終末期がん患者に対する緩和ケア戦略として、輸液の適量投与について解説した。...

大腸がんへのICI併用療法、実現を!

 大腸がん(結腸・直腸がん)患者のうち、免疫チェックポイント阻害薬(ICI)の有効性が期待できるのはわずか2%といわれており、この状況を変えるべく治療開発が続けられている。国立がん研究センター東病院医薬品開発推進部長の坂東英明氏は、切除可能な進行直腸がんに対する治療開発について第21回日本臨床腫瘍学会(2月22~24日)で発表した。...

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