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第65回日本神経学会

欧米に遅れる日本の難聴対策、補聴器使用も低率

  加齢に伴う難聴は、認知症をはじめ、さまざまな疾患リスクの上昇と関連することが近年報告されており、診断および介入の重要性が指摘されている。しかし、難聴を自覚した際の受診率や補聴器の使用率は欧米と比べて低く、診断・介入がなされず見過ごされるケースは少なくない。東海大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科学准教授の和佐野浩一郎氏は、難聴の実態や取り組むべき課題について第65回日本神経学会(5月29日~6月1日)で発表。領域横断的な対策が必要であると訴えた。...

重症筋無力症の第二選択にジルコプラン有望

 総合花巻病院(岩手県)脳神経内科の槍澤公明氏は第65回日本神経学会(5月29日~6月1日)で、抗アセチルコリン受容体抗体(抗AChR抗体)陽性の全身型重症筋無力症(gMG)患者に対するジルコプランの有効性を検討した国際共同第Ⅲ相二重盲検プラセボ対照ランダム化比較試験RAISEの参加者のうち、難治性の傾向が認められていない患者集団における検討結果を報告。「ジルコプラン投与により、免疫グロブリン(静注または皮下注)と血漿交換の治療歴がない患者集団でも、全体集団と同様に改善が示された」と述べ、同薬がgMGの第二選択薬として有望との展望を示した。...

ALS早期治療を阻む課題は

 筋萎縮性側索硬化症(ALS)の治療は、医師主導治験により発症早期の介入が有効性に影響を及ぼすことが確認されており、早期の診断の重要性が指摘されている。他方、ALS治療薬の開発が進む中、日本が参加できる国際共同試験は限られるなど解決すべき課題は多い。徳島大学大学院臨床神経科学分野教授の和泉唯信氏は、ALS早期診断の試みと治験の課題について第65回日本神経学会(5月29日~6月1日)で発表した。...

全身型重症筋無力症の新薬、日本人でも有効

 全身型重症筋無力症(gMG)の治療に有効な分子標的薬が次々と登場する中、今年(2024年)1月にも新たな薬剤が承認された。抗胎児性Fc受容体(FcRn)抗体フラグメント・ヒアルロン酸分解酵素配合製剤エフガルチギモド アルファ・ボルヒアルロニターゼ アルファ皮下注製剤(商品名ヒフデュラ、以下、エフガルチギモド皮下注)である。大阪大学大学院保健学専攻臨床神経生理学教授の髙橋正紀氏は第65回日本神経学会(5月29日~6月1日)で、gMG患者に対するエフガルチギモド皮下注の長期安全性および忍容性を評価した国際共同第Ⅲ相継続投与試験ADAPT-SC+の中間解析結果を報告。...

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